全体的に市場は厳しいが投資を始めるにはよい機会各市場の09年の展望についてですが、いずれの市場も大きな上昇は難しいのではないでしょうか。
株式市場は、急落による反動でリバウンドによる一時的な上昇があるものの、楽観視することはできません。
株式は景気や企業業績を先取りして動くといわれていますが、景気回復の兆しが見えてこない限り、その上昇が長続きすることはないはずです。
債券市場は、各国の中央銀行が引き続き政策金利を緩和する方向に舵を切っているため、債券価格にはフォローの風が吹くでしょう。
債券の価格は、金利が低下すれば上昇し、金利が上昇すれば下落する特徴があるからです。
ただし、外国債券については、為替相場が気になります。
08年10月に米国や欧州などが協調して利下げを行いましたが、日本は据え置きました。
その結果、円買いの流れが強まり、急激に円高に振れたことは記憶に新しいところです。
日本も遅ればせながら利下げを行いましたが、09年も趨勢的に為替相場は円高が続きそうです。
外国債券は、金利の低下により債券価格が上昇しても、円高によって価格の上昇が相殺されてしまう可能性が高いと言えるでしょう。
なお、外国債券を投資対象とした定期分配型の投資信託を保有している投資家は、低金利や円高による運用の低迷により、分配金が減額される動きが既に出始めています。
新興国も、08年は全ての市場が急落してしまいましたが、09年は新興国がいち早く上昇に転じる兆候が現れるかもしれません。
新興国は政策金利が高いことなどから、景気の後退に対する金融政策や財政政策を導入しやすい環境にあるからです。
08年11月に米国で行われたG20の参加国の顔ぶれのように、世界経済は新興国を抜きにして語ることはできなくなっているのです。
世界的な景気の後退が長引くか否かは、新興国の成長が鍵を握っているといっても過言ではありません。
財政が健全化している新興国の動きには注目しておくべきでしょう。
不動産については、世界的にかなり厳しい状況であることは疑いのないところです。
景気の回復が鮮明にならない限りは、不動産価格の上昇は難しいと言わざるを得ません。初心者の投資家は、あえて不動産をポートフォリオに組み入れる必要はないと思われます。
とはいえ、J−REITの配当利回りを見ると、為替リスクが全くない中で5%を超える配当利回りを見てしまうと食指が動かされるのではないでしょうか。
利回り投資という観点であれば、スポンサー企業等を含めた資金余力などをよく調べて、打診買い程度に資産の一部に組み入れを検討されてもよいかもしれません。
最後にコモディティ(商品)ですが、08年前半まではコモディティの一人勝状態が続いていましたが、後半は前半の上昇がうそのように急落の憂き目にあっています。
投機資金の流失、景気悪化による実需の減少を見越した売りによるものですが、09年も景気回復が見込めないためコモディティ価格の上昇は厳しいと言わざるを得ません。
しかし、長いスパンでコモディティを考えれば、世界人口の増加により需要は増加する反面、新たな油田の発見などがないため供給力は減少していくと予測されています。
中・長期というスパンで考えれば、コモディティが08年後半のように大幅に売られる可能性は低い気がします。